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29人のクリスマス(3)ケモノたち


3、ケモノたち


厨房から追い出されたコシュカとタカは、会場や大木への飾り付けを任された。
「ちゃーんと下押さえててよ!あと少しなんだけ、ど!・・・あーもー!引っかかんない!」
「あと4箱はあるぜコシュカー!」
地下倉庫から帰ってきたオゾの声が聞こえてくる。まだまだたくさんのオーナメントを運んでくるだろう。その一つ一つを手で飾ると言いだした猫女へ、タカは再度提案する。
「素直にあいつらに頼めばいい。」
指差す方には、魔法使いと騎士の4人組がいた。
「俺たちがやらなくたって魔術で一発「ああなったら無理だ。コシュカの好きにさせとけ兄ちゃん」
オゾがオーナメントの詰め込まれた木箱をタカに手渡して、小走りでまた地下に戻っていく。
タカが木箱の中身に視線を下げてガラクタを眺める。そしてそのもっと下、床に行儀よく座って木箱の中身を物色している不可解な存在を見た。アルファだ。
アルファは
(このバレッタがいいかしら、それともこっちのカチューシャがいいかしら、このブローチも捨てがたいわ)
とでも言うような挙動で、大木用の飾り達を自分に彩る作業に夢中だ。
タカは乙女人形から頻繁に「こっちとこっちだったら、どっち?」と意見を求められるが、
「ああ、まあ、どっちでもいい。」とだけ返すことにした。適当だ。
「どちらも似合うよアルファ!」
コシュカはアルファが飾り付けを順調に進めて消化していることを褒めたが、その隣にいたはずのタカと、木箱が消えたことに気付いて口を尖らせた。
「ペタルにばれても知ーらない。」

ハシゴにひょいと乗って周囲を見渡すが、酔っ払い、表情の暗い魔術師たち、暖炉のやつら。
飾り付けに最適な人材はいないとコシュカは断念した。
暖炉前を陣取る手先の不器用そうな獣達の集団にいたっては、むしろここへ近づけてはいけないとまで思える。


フォートレスがコシュカの目線に気づき、少し頭をあげた。
「あんたにはわるいけど満席だ」すっかり寛いでいるバーサーカーはフォートレスの毛並みの中に背中を預けて言う。
その少し横に腰掛けているグレイブはというと、暖炉の前に生肉(おそらく自分で狩ってきたものであろう)をかざして、スカーフの次の火炎放射を待っていた。スカーフが暖炉もとい肉に向かって炎を渦巻かせる。
暖炉の煤がロナたちの方まで舞い込み、狼は大きなくしゃみを披露した。
「食え。5匹締めてきた。」肉を放って渡すグレイブ。
「うめえ!」でも足りねえなあ。
狂戦士は肉を両手で掴み、あぐらをかいて頬張る。
「足りねえ分は、あいつの舎弟の丸焼きでもいいか。」
グレイブがムニオンを指差して言った。
「アレ、ウマいのか?」
ロナが眉間にしわを寄せて問う。
「美味そうではあるが」フォートレスが眠っているムニオン達とその周囲の魔術を一瞥したのちに答える。
「今はやめておけ。」
「腹で爆発されたらたまんねーもんな。」ロナは興味なさげに肉を引きちぎって飲み込んだ。
「なんだランス、お前も肉が欲しいのか。」
「いや、美味そうではあるが。せめてそこの小窓を開けろ。いやいい、俺が開ける。」騎士ががたつく小窓を勢いつけて開けた瞬間から、暖炉周りの薄灰色の煙が外気へ流れ出ていく。

30分前よりも、奥の厨房からまともな臭いがしてきていることにケモノ達は気づく。
フォートレスは待ちに待った晩餐が近いことに安堵し、前菜にとロナの骨つき肉を奪い取ってバリボリ音を鳴らした。

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